2008年03月28日
■グレンモーレンジ

■インヴァネスを離陸した飛行機は、
ロッホネス上空で右に大きく旋回する。
雲の切れ目の光をあつめて、輝く海はマーレー湾。
くぐり抜ける雲海の先で、静かに佇む岬の集落。
あの辺りが「グレンモーレンジ」のあるドーノック湾タインの町か。
「グレンモーレンジ」=「大いなる静けさの谷」。
上空からの眺めは、その名の謂れさえもが見えるようだ。
『GLENMORANGE』
1972のボトルに感動して以来、CLUBの人気ボトルである。
2007年度もCLUBのベストセラーを記録した。
■『GLENMORANGE/Cellar13』=蒸溜所の14の貯蔵庫(セラー)のうち、
一番海に近い13号セラー。ここにボトリングされているそれらは、
ファースト・フィルのアメリカンホワイトオークのバーボン樽で熟成した。とある。
■『GLENMORANGE/Traditional』
100プルーフ(56-57度)ノンチル・ノンフィルのカスク・ストレングス。
故マイケル・ジャクソン氏は、グレンモーレンジの特性を、
「蒸溜液の繊細さはスコットランドで一番ノッポのスチルのおかげでもある」と記している。
仕込みの湧き水は特徴ある「硬水」。
アメリカンホワイトオークのバーボン樽「ファースト・フィル」による熟成。
そうした背景が、独特のしっかりとしたボディのモルトを生み出すのだろう。
■まるでアロマテラピーのような、涼やかな花の香り、ミントやニッキの香りに導かれ、
それでいて奥行きを感じるのは、フィニッシュがしっかりしているからだ。
この繊細にして涼やかな、秀逸モルトを、
普通に味わえる日常に、感謝をこめてスランジバー。

2008年03月26日
■07人気モルトベスト10

■「RYU’S CLUB」2007年度人気モルト「ベスト10」を発表しよう。
これはあくまでも、CLUB会員の年間ボトル消費実績によるものだから、
けっこうアバウトな面もあるが、ひとつの傾向が出ていて興味深い。
1位 グレンモーレンジ「セラー13」 →
2位 ボウモア ↑
3位 ハイランドパーク →
4位 アードベッグ ↑
5位 マッカラン ↓
6位 アベラワー →
7位 ラフロイグ ↑
8位 アラン ↓
9位 グレングラント →
10位 ローズバンク →

■上位3強は根強い人気を持つ。
飲みやすさで「セラー13」、そして「ハイランドパーク25年」はロングセラーだ。
「ボウモア」はダンカンテーラーピアレスコレクションなどの人気で、
各種ボトラーズ物が確実にヒットしている。CLUBは「ボウモア」ボトル品評会の一面もあった。

■「アードベッグ」はスティルヤング以降の新発売物で注目された。
■「マッカラン」はコストパフォーマンスで人気が低迷したが、ボトラーズ物で復活の兆し。
■「アベラワー」「ラフロイグ」も一般受けする両極のアイテムだ。
■「アラン」「グレングラント」「ローズバンク」も堅実な人気であるが、
ボトルを特定出来なかったり、ボトルによっておおきくぶれたりした・・・。
■「スプリングバンク」「ラガヴーリン」「グレンリベット」「ロングモーン」などが
上位にランクされないことは、バイヤーとして気懸りである。

2008年03月25日
■アビゲイル・ブレスリン


■アビゲイル・ブレスリン (Abigail Breslin 1996~ニックネーム=Abby)
きょうはちょっと遅れている映画の話。
中高年映画オタクとしては、もっぱらDVD化後の、
120インチホームシアター鑑賞となるので、
話題が、どうしても世間より1~2年以上ズレテいる。
ここ5年は、「アイ・アム・サム」「マイ・ボディガード」などの、
少女ダコタ・ファニングにすっかり感心していたら、
ダコタ・ファニングも成長して、当たり前だよね。
微妙な転換期となってしまった。
それでちょっと、寂しさなんか感じていたら、
昨年は、ちゃんと、そのお友達の、
「アビゲイル・ブレスリン」が登場していたという訳だ。
■「リトル・ミス・サンシャイン」(2006) Little Miss Sunshine のオリーブ。
(サンダス映画祭・東京国際映画祭で話題だったという)
■「幸せのレシピ」(2007) No Reservation のゾーイ。
この作品は、ドイツ映画「マーサの幸せレシピ」のリメイク。
「”幸せ”は、ほんのちょっとのさじ加減。」
・・・「同じ話」をどう料理するか、食べ比べもいいかも。



ところで上記二作品とも、これは、このポッチャリ少女、「アビゲイル・ブレスリン」の映画だ。
とひたすら感心していたら、
ちゃんと昨年のアカデミー賞助演女優賞にもノミネートされていたのでした。
そういう訳で、世間に疎い、10年遅れの中高年映画オタクとしては、
ちかごろは、「ケイト・ブランシェット」と、この「アビゲイル・ブレスリン」のDVDに
「無条件幸福」状態です。
「いまさら、なに言ってるの」って若いもんに言われそう・・・

2008年03月23日
■世界市場を目指す「ZEN KUTANI」

●今九谷窯瓢箪デミカップ
きょうは3月23日「復活祭」。
復活祭というと、何故か以前訪ねたザルツブルグの
街角にあふれる「イースターエッグ」が目に浮かぶ。
今年のイースター音楽祭は、どんなプログラムだろうか。
・・・そんな事を思っている折、当方がまったく不義理をしていた、
「今九谷窯」中村元風先生からメールが届いていた。
元風先生は十勝を訪れた折に、幾度かRYU’S CLUBへ足を運んでくれた。
そしてダンカンテーラーの「ボウモア21年」を気に入ってくれた。
「このボトルを息子がえらく気に入っていました」
・・・先生の話を聞きながら、
自分たちが、ようやく20年かけて辿り着いた場所から、
次世代はスタート出来る。それは「すごい感性だ」「可能性だ」と思った。
・・・給料日の帰りに、デバ地下の洋酒売り場をうろついた、
自分の若き日の頃などを、ふと思い浮かべながら、そんな事を思った。
お便りは、その息子さんが、「今九谷窯」のプロデューサーとして、
世界に通用する伝統工芸発のブランド。「禅九谷コレクション」等で、
海外市場へ挑戦するという、イースターに届いたイーニュースだった。
《――日本人らしさを追求した禅九谷コレクションの魅力は、
世界にも通じると実感しています。
「和」とは、マイナスを生かしプラスに変える知恵や思想、
世界観や美学のことだと考えています。
地球温暖化や民族対立などの多くの課題がある中で、
それをマイナスとだけ捉えずに、より良い方向に昇華できる要素だと考えていく。
そんな時代に、日本独自の考え方が世界に通じると感じています》
《――伝統工芸というと古いもの、同じ型を守らないといけないもの
というイメージがあるかもしれませんが、
今、私たちが“伝統”と呼んでいるものは、かつての最先端の産業で、
だからこそ市場を生み出し、興隆したのだと思います。
伝統に根ざしながらも、その伝統を生み出した人たちの
「革新性」「先見性」「独自性」を現代に引き継ぐと考えるならば、
若者にとって魅力や可能性はたくさんあります。
ぜひそのような視点から、若い人たちに何ができるかを考えて欲しいと思います。》
■上記は「BIZ PLUS ビジネスコラム=20代から始まる地域イノベーション」から一部引用です。
■くわしくは、下記のアドレスを是非お訪ねください。
■http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/etic.cfm
■http://imakutanigama.com/
2008年03月23日
■きょうは「ばんえい記念」

中央競馬もクラッシクの足音が聞こえてきたが、
今年はいまだ軸馬が定まらず混戦模様だ。
ここ十勝帯広では、きょうは一年の締めくくり、
「農林水産大臣賞典第40回ばんえい記念」が開催される。
地元紙の伝えるところによると、こちらも、
「トモエかボブか本命不在」ということだ。
――帯広競馬場のコースは晴天続きで馬場水分が下がり、
ばんえい重量1トンになって過去最長のタイム・5分16秒8を上回る、
「過去最長」の5分台後半の、過酷なレース展開も予想される。
――と横田光俊記者は記している。
・・・なかなか、いいことを言うでないの。
なんと「過去最長」が見ものという、その記事が気に入った。
スピード万能の世の中で、これはじつに逆説的なイベントではないか。
レースは重量1トンの重荷を引いて、二つのヤマを越える、ダート直線200m。
1トンとはじつに過酷だが、そもそも馬体重が1トン近くあるのである。
「重荷」を背負いヤマを越す。・・・いつしか、わが身に引きあてて応援しているわけだ。
無理やりこじつければ、「ガツン」とくる、ブラックアダーの「SMOKING ISLAY」の味だぜ・・・。
■興味ある方は、Yahoo!スポーツ 地方競馬 オッズパークにて、レースが観れる。
「第40回ばんえい記念」=結果。
1着 トモエパワー タイム5分35秒8 =やはり20秒近く過去最長を上回った記録だぜ。
2着 ミサイルテンリュウ 着差 26秒1
3着 スターエンジェル 着差 20秒3

(写真は昨年夏の「ばんえいナイター」にて。)
2008年03月21日
■途切れないといいですね

これは、十勝の防風林です。
日高山脈からの西風が、十勝の大平原を吹き渡ると、
乾燥化した畑の土壌を吹き飛ばしてしまうので、
落葉松の林が風を遮ります。
その道端の防風林も、年々切り倒されて、「途切れ、途切れ」になっています。
ブログも途切れないといいですね・・・。
ギクー!
ちょうど、もう面倒くさくなってきたので、
いい加減で、止めようかな。なんて思っていたところです。
ひと月でおよそ1MB。このブロクのキャパは、100MBということで、
打ち止めになるまで、このままでゆくと、100ヶ月・・・。
いや、そこまでゆかなくても、60ヶ月とか思うと、
なんか、長いローンを組んでいるみたいで、不安になってくるものです。
・・・なんと暗い性格なのでしょうか。
そういえば、ここ数日。
モルトウイスキーを飲んでいないせいかもしれない。
・・・だんだんネタが、「ブログっぽく」なってきたでしょうか。
2008年03月20日
■ブログなんて知らない

■RYU‘S CLUBオリジナルコンピアルバム。
【ケルトミュージック全20巻】。
いっしょにスコットランドを廻った、
ミスターTANAKA氏が当時の思い出の写真をジャケットに、
ケルトミュージックのアルバムを作った。(私家版)
写真のカバーはオークニー島の「SCAPA」蒸溜所。
案内してくれた、スチルマン氏が、樽のフタにサインをしてくれているところ。
裏面は、グラスゴーからインバーネス経由カークオール行きのBA。
フロントのボンネット部分を開いて、われわれのサムソナイトを積み込む。
あとは、タイヤ周りとか、羽の部分をカナズチ?で叩いて、音でチェックしてからフライト。

■・・・ブロクなんて知らない。
「ブロク」じゃないよ「ブログ」だよ。
ああそうか、オヤジ世代は「ブログ」なんていうと「ブクロ」(池袋)思い出すね。
・・・やっかいだし、たまに「料理」レシピなんか見る程度かな。
と思っていたが、ひょんなきっかけから、
「ウスケバ」にブログを書き出したのでした。
ヨロシク。
■まあ、ごくごく限られたCLUBの方が、たまあに訪れるかどうかの、
じつに、マイナーな「ブログ」ですから、アクセスは無くて当然。
という思いで、はじめましたが、ほんとうに、CLUBの方も、
2・3人しか見ていないようなので、どこかで、ヘンに安心したりします。
・・・それでも、妙に肩に力が入っている。
それは、見栄です。
そんな訳で、世の中の流れから、
外れたところで、勝手にぶつくさ言っているのです。
■中高年のワタクシには、どうしても、
インターネットは公私混同という思いが、
アタマの隅にいつもあります。
「私」的な事を、公開しちゃうのですから、
「公」としては、「私」的な事をも、管理しちゃおうという思いに至ることは、
容易にイメージできます。だから厄介です。
・・・なんと、暗い性格なんでしょうか。
それでも、まあほどほどに「遊べたら」いいんでないの。というノリですね。
■そうして、ひと月がすぎました。
間違って、訪ねてくれた方には、ありがとうございました。
また、コメントをお寄せいただきました方には、謹んで拝読、御礼申し上げます。
「返事」を書かないのは、生まれてこの方、ネットで「返事」を書いた事が無いので、
これはただ面倒なだけで、どうかご容赦ください。他意はまったくございません。
しかし、せっかく訪れた方が、何かひとつでも「得る」ものがあればいいなとも思います。
■このさい、お詫び方々、申し訳いたします。
2008年03月18日
■トカチ・ハイランド地方のミルク

CLUBのモルトバイヤーは、北海道十勝地方の、
北部の士幌高原を「トカチ・ハイランド」。
中部の中札内・更別方面を「トカチ・ローランド」と呼んでいる。
ここは、「トカチ・ハイランド」地方のある牧場。
この乳牛の姿をみれば、「おいしい牛乳」の理由が想像できる。
「牛乳」も、いろいろなパッケージが出回っているが、
一般には「高温殺菌」「ホモゲナイズド」である。
いろいろな牧場から集めた牛乳を、
ブレンドして均質化させる事は、
生産と流通を考えると致し方ない事も想像できる。
また「高温殺菌」でも「低温殺菌」でも、
加熱による栄養変化は殆ど無いなどと説明されている。
しかし、そういう説明はそれとして、
それぞれの地方の牧場で、「地味」に生産されている、
「低温殺菌」(65度で30分かけて殺菌)の、
「脂肪球」を細かく砕かない、
「ノンホモゲナイズド牛乳」を、実際に経験するとよい。
ウイスキーでいえば、カスクのシングルモルトのイメージだ。
・・・そうか「地味」という言葉は、土地の味と書くのだね。
さっぱりとした飲み口の背景で、
四季折々の味わいとともに、
変化する牧場の風景が、ほのかな甘みとともに伝わってくる。
モルトバイヤーとしては、
芽吹き前の、この季節の牛乳がもっとも好みだ。
・・・冬を越して発酵した、干草の乾いた香が、ほのかに漂うからだ。
かく言う自分も、日常の牛乳はホモゲナイズドだけど・・・。
2008年03月17日
■「モルトグラス10年」

正式には「YOICHI MALT GLASS 10TH」とは、
CLUBのバイヤー、モルトグラス君が、
2001年11月に余市で仕込んだウイスキーである。
人気のニッカ「マイウイスキー」造りで、
樽に仕込んだという報告を受けた、CLUBスタッフは、
「いつになったら飲めるんだ」「早く飲ませろ」
と訳の分からぬ話題で、たいそう盛り上がった。
そのうちに、
「それって、・・・本当にあるのだろうか」
とか言い出す者もいて、
当のモルトグラス君は、不安になったかどうかは知らないが、
スタッフ一同、研修をかねて、余市のモルト倉庫を再訪したのである。
暗い倉庫の中を、あちこち捜し回って、
「あった、あった!」と、ひと安心の「マイバレル」とのご対面が、下記のひとコマだ。

「10年一昔」とはよく言ったもので、短いようでいて、長い。
勝手に名づけた「モルトグラス10年」を飲めるのは、まだ3年先だ。
2008年03月17日
■実録 スタッフ研修

■クラブの片隅にあるこの樽は、2004年の冬に、
「ベンリアック」20リットルを購入した際に、
理事長が、職人さんに造って頂いた、記念のカスクです。
「樽」といえば、シングルモルトウイスキーには、・・・・
(という話は略しまして)
毎晩交代で、お当番、ほんとうにご苦労様です。
新人もベテランも「初心」に戻って、あたらしい「春」を迎えたいものです。
「初心」というのは、皆若葉マークの頃の気持ちに立ち返る。基本に戻るという意味です。
■ちゃんと、お掃除していますか。 【○】
■ちゃんと、棚のボトルやグラスは輝いていますか。 【○】
■ちゃんと、連絡帳に「伝言」を記していますか。 【○】
■ちゃんと、「小口」のお買い物の記録を残していますか。 【○】
■ちゃんと、後片付けをしていますか。 【○】
■ちゃんと、明るく笑顔でゲストを迎えていますか。【○】
■ちゃんと、ゲストに「挨拶」出来ていますか。 【○】
・・・ハイ。たいへんよく出来ました。
・・・以上。研修オワリ。
会員がお手伝い「スタッフ」の皆さんに望むことは、
これ以上でも、以下でもない。じつにシンプルな事です。
ところが、これらがひとつでも、おろそかになってしまうと、
ゲストとしては、「いやな感じ」となってしまいます。
忙しい時は、問題ないのですが、
特に閑なような時は、注意が必要です。
CLUBに電話がありますから、
仕事中に私用のケータイとかはいけないのはアタリマエ。
これ「初心」のルールです。
単なるお手伝い「スタッフ」とはいえ、「接客」の仕事に変わりありません。
苦労が多い事は、重々承知ですが、
そこが「接客」の難しくも、奥の深いところです。
もう一度この際、自分でチェックしてください。
■CLUBがすこしでも、バージョンUPする様に願っています。
2008年03月15日
■クラウス・ノミ=「Cold Song」

たしか80年代前半、
詩人のY氏が、カセットデッキで、この曲を流しながら自作を朗誦した。
その曲は、一度聞いたら忘れられない衝撃だった。
・・・オペラのようでいて、そうでない。
・・・女性のようでいて、そうでない。
・・・子供のようでいて、そうでない。
ベルカントの聞き覚えのない歌声は一体何なのだ。
曲に興味を示すと、詩人はのちに、カセットを送ってくださった。
テープには「Klaus nomi=Cold Song」(1982)と記されていた。
その後幾度か、レコード店で、LPを探したけれど、
なかなか見つけられず、そのままになってしまった。
レコードからCDへの過渡期だったし、まだインターネットなど無い時代だった。
クラウス・ノミ=Klaus nomi(1944-1983)
二枚のLPを出して、39歳で突然、ゲイキャンサー=AIDSに倒れた最初のミュージシャン。
何故「ゲイキャンサー」なのか。ここではふれない。
四半世紀を経て、
DVD「THE NOMI SONG」が発売され、Klaus nomiは蘇えった。
今では、You Tube で検索すれば、200以上の画像が投稿されている。
2008年03月14日
■ホワイトDAY?

「バイヤー君へ。きょうはホワイトDAY。お奨めのモルトは何。」
But チョコは頂いたが、ホワイトDAYなんて、
すっかり忘れちゃっている中高年バイヤーだけど、
CLUBの新会員S君の質問には、即答しなくてはね。
「ホワイトDAYに飲むモルト。それはARDBEG(アードベッグ)だね。」
「Because ARDBEGがバランタインの原酒だから。なんちゃって。」
「STILL YOUNG」 「UIGEA DAIL」 「ALMOST THERE」
棚にたくさん置いてあるから、勝手に飲んでください。
でも、ホワイトDAYなんて、JAPANのローカルルールだから、
何を飲んでもいいんじゃないの。
・・・それで、モルトグラスの脇に、
枝付き葡萄の小脇なんかに、
さりげなく、ちょっとホワイトチョコなんか・・・。
あれ、雨が降っている。
夜半に「雪」になればホワイトNightだね。
それじゃ、おやすみ・・・。
2008年03月13日
■木の芽時にご注意

・・・郊外の森では雪解けもすすみ、
木々の小枝は、春の芽吹きを待つばかり。
しかし北海道の春は、これからの季節の流れが遅いのです。
弥生三月は年度末。「卒業」「転勤」「転居」など、
公私ともに、慌しさのうちに過ぎてゆきます。
「木の芽時の女性には近寄らない方がよい」
そんな固定観念が出来あがってしまっている、
中高年バイヤーですが、
CLUBスタッフの研修はしなくてはなりません。
「AYA」さん「AI」さん「KZM」さん。
そして新人の「MACCY」さん。
基本にかえって、しっかりと研修をしましょう。
春夏秋冬、ほどよくボトルが「回転」しますと、
美味しいモルトや、希少なモルトを、
より一層CLUBは味わうことが出来るのです。
どうか「気転」を働かせてください。
また、若者諸兄の会員の皆さんには、
この時期は、くれぐれもご注意の程。
2008年03月12日
■スペイサイドの田舎町のパブで

スペイサイドの田舎町のパブで、男達が自慢した「ブラバー」の正体。
■美しいパゴダのある風景でおなじみのストラスアイラ蒸溜所。
「ストラスアイラ」は、シーグラム社シーバスリーガルの原酒としても名高い。
ここはキース(Keith)の町。
街道沿いのB&Bに宿泊を決めたのだが、食事をする店が見当たらない。
仕方なく近くの宿屋の食堂で、「フィシュ・アンド・チップス」の夕食を取った。
レストランは無くても、パブはちゃんとあるのがスコットランド。
日が暮れると、何処からともなく男達がやってきて、盛り上がっている。
突然の闖入者に、男たちが話しかけてきた。
「日本人よブラバーを知っているだろ」
はじめは、なにをブラボー・ブラボーと叫んでいるのか、チンプンカンプンだった。
「ブラバー」が、あの長崎の、グラバー邸の「グラバー」と判るまでには、
10分以上かかったのだ。
男達は150年も前に日本へ渡った、地元アバディーン出身の「グラバー」のことを、
誇りをもってわたし達に伝えたかったのだ。
その「グラバー」こそ、日本の近代化にさまざまな「西欧」を伝えたスコットランド人なのです。
■トーマス・ブレーク・グラバー(Thomas Blake Glover, 1838 - 1911)
アバディーン出身の商人。スコットランド系フリーメイソン。
1859年開港まもない長崎へ来る。
やがてグラバー商会を設立。お茶・生糸などの貿易業を営む。
幕末の混乱期には長州・薩摩の討幕派を支援し、武器・弾薬を調達し巨額の富を得る。
1863年伊藤博文・井上馨らの長州藩士5名(Chosyu Five)のロンドン密航。
翌1864年薩摩藩英国留学生の密航のお膳立てをした。
そして、これらの密航者が柱となって「明治」の近代化は推進される。
しかし世が「明治」となると、武器は売れなくなり、
債権の回収もできなくなったグラバー商会は、明治3年破産する。
それでも、以降は蒸気機関車の試走、ドック建設、高島炭鉱開発などで、
日本の近代化にめざましい貢献をする。
その縁で、三菱財閥の相談役として、麒麟麦酒の基礎も築いた。
文明開化の日本の神戸で、
わが国初めてのビール工場を造り、最初のゴルフ倶楽部を創った人。
それもグラバーなのだ。
・・・それにしても、グラバーを廻って、
「人」と「カネ」が激しく行き交ったのも明治維新であった。
グラバー商会の10年。
あっという間に、巨額の富を手にしたグラバーは、あっという間に巨額の負債を抱えた。
その「カネ」は、いったい何処から湧き出て、何処に消えていったのだろうか。
歴史の背景で、話の興味は尽きない・・・。
■これらの事を知るきっかけとなった本は、
犬塚孝明著「薩摩藩英国留学生」(中公新書1974刊)だ。
ついでに言えば、この本のなかで、もっとも印象深いのは、
留学生中最年少の「長沢鼎」こと磯永彦輔だ。
当時密航は「死罪」であったので、皆変名を使った。
13歳の長沢少年は、アバディーンのグラバー家に留まる。
そして後に、トーマス・レイク・ハリスの共同体に参加し渡米する。
1875年共同体はカリフォルニアに移り、長沢はワイナリー開拓に着手する。
やがてハリスの後を継いだ彼は、「グレープ・キング」として成功するのだ。
そしてカリフォルニアワイン・ソノマバレー開拓のパイオニアとなるのだった。
2008年03月08日
■愛のディステラリー

「ポットスチルに燃やし続けた炎 それは政孝とリタのふたりの情熱です」
大量生産・大量消費の、効率を追及する世の中にあって、
損だ得だ、高い安いだの、
コマーシャリズムの情報洪水の中で、
モノの出自がすっかり見え難くなっています。
そんな中で、「シングルモルト」への憧憬は、
人と自然を廻る、モノの出自への「旅」でもあります。
「樽」で熟成を待つウイスキーは、
偶然に出来てしまったという、ミステリアスな魅力を秘めています。
人が造ろうとして造ったものには、どうしても「作為」が見え隠れします。
いろいろ「創意工夫」という「味付け」の努力にも限界があります。
そこが、モルトがスナック菓子と違うところです。
・・・スペイサイドの蒸留所を訪ねたときに、そんな事を実感して、
ますますモルトウイスキーの魅力に引き込まれました。

ここはNIKKAウイスキー余市蒸溜所。
蒸留所の一角にある「原酒」販売コーナーには、
「ポットスチルに燃やし続けた炎 それは政孝とリタのふたりの情熱です」
というメッセージが、大きく記されています。
「偶然」に出来てしまった・・・。と記しましたが、
それを導き出すのは、あくまでも「人」の「情熱」あっての事。
良い物にはこのように、かならず「人」と「人」との物語があります。
北海道のモルト愛好会ですから、
「余市」の「ホッグスヘッド」で熟成された、
「Softy & Dry」「Fruity & Rich」など5種の「樽出し原酒」は基本アイテムです。
2008年03月07日
■08春の新着情報。 その2

■人気の「タリンバーグ」もいよいよラストオーダーです。
熱い支持を送る一部会員にとっては、これはもう「作品」でしたね。

■レア物では、「グレンロッキー26年1980」「マクダフ37年1969」
「キャパドニック34年1972」「モストウイ32年1975」
他に「グレンアギー1981」「ロッホサイド1981」等が登場いたしました。

■そして春のコンセプトとして、《バーボンバレル》に拘ります。
「ローズバンク」「ボウモア」「ラフロイグ」・・・・

■当クラブでも、2005年から話題の、
「イチローズモルト」は、ミズナラリザーブ。
ちょっと、テイスティング。
わーーー!パッションが伝わるぜ。
強烈な中にも、涼しげなインプレッション。
「これが、ジャパニーズオークか・・・」
目を閉じると、さながら森の木陰に佇んでいるような錯覚にしばし陥る。
そして「束の間の幻影」は、淡くも消え去ってゆくのでした・・・。
ブレンデッドですが、コストパフォーマンスは抜群。納得しましょう。
2008年03月05日
■言葉がうまくしゃべれなくても・・・

言葉がうまくしゃべれなくても、
「シングルモルト」を知っていれば、「旅」の退屈もだいぶ紛れる。
そんな事を実感したのは、マンハッタンのホテルのBARだ。
遠慮がちにカウンターの隅で、一人モルトウイスキーを飲んでいると、
「うまいのがある、一杯おごるぜ」とバーテン氏が話しかけてきた。
「ラフロイグのカスクじゃないか。これはイケルゼ」というと、
「おまえはナイスだ」といって、スペイン出身のバーテン氏と、片言のハナシは、はずんだ。
カウンターの周りを見廻すと、なんだ皆「バドワイザー」じゃないか・・・。
――以来、外国で、国内で、知らない街で、「BAR」の灯かりは有難い。
一人ひょっこり、お邪魔をすることが楽しくなった。
「BAR」も「シングルモルト」も世界中にある。
・・・近年では、映画「ホテル・ルワンダ」の、あの悲劇のストーリーの中でも、
「モルトウイスキー」が《機能》していたのが印象的だ。

――そんな訳で、一人上海外灘のHOTELのBARへ。
世界の中心=中国で、辺境の酒、「スコッチ」を飲もうとメニューを見廻すと、
「威士忌」「威士忌」とあるのがウイスキーなのだ。
その、当て字?を見て、
「ああ、ここは中国だったのだなあ」
と、アヘン戦争以来の近代の歴史がアタマを掠めた。
えらく量の少ない、グラスの「威士忌」の追加をオーダーする度に、
「威士忌」「威士忌」とメニューの当て字を見る度に、
酔いは妙に覚めて、しらじらとして来る。
隣の国なのに、ずいぶん遠くへ来たような気がしたものだ。
―――あれから、もう10年近く経つ。
急速な経済発展が続く中国では、「威士忌」の人気が年々高まってゆくことは、
容易に想像出来ることだ。
人気のシーバスリーガルは「芝華士」。マッカランは「馬加蘭」。
黒ラベルは「黒方威」。 赤ラベルは「赤方威」。
バーボンは「波本」。そして、シングルモルトは「単一麦芽」。
・・・これはじつにわかりやすい。スコッチは「蘇格士威士忌」という事になる。
きょうは、このくらいにしておこう。
謝謝。
2008年03月05日
■EDRADOUR エドラダワー10年

「スモール・イズ・ビューティフル」は、
1973年、E・F・シューマッハーが物質至上主義の現代に警鐘を与えた本だが、
「モルトウイスキー」のスモール・イズ・ビューティフルが、「エドラダワー」だ。
1980年代後半、10年物がシングルモルトとして出荷されるようになって、
年間出荷量2400本の貴重なモルトを、宝物のように味わったものだ。
「ハチミツのように甘く、クリーミー」という解説は、まったく同感だったが、
時を経るとボトルの中身は、カラメル臭が浮き出てきた記憶がある。
美しいボトルには、発売以来の、ナンバリングが施されている。
しかし、ボトラーズ物のシングルカスクが世間にあふれ出すと、
いつしかエドラダワーのボトルも中身も、変わってしまった。
■「絵皿」に懐かしいボトルのデザインを描いて、そんな記憶を留めて置く。
2008年03月03日
■QUAICH「クエイヒ」=スコットランドの酒盃

スコットランドの、浅い二つの柄のある、特別な酒盃・ボウル。古くはQuaigh。
カップを意味するゲール語cuachに由来する。
ハイランド地方を起源とするこの器は、もともと木製でしたが、
17世紀にエディンバラ、グラスゴーなどの都市に伝わると、
やがて銀製品となり、賞や贈り物としの記念の賞杯となった。
普段の飲酒には使われないが、特別なセレモニー等の際に用いる。
・・・今日は雛祭り。
10年前、オークニー島のハイランドパーク蒸溜所で頂いた、
【ハイランドパーク200周年記念】の「クエイヒ」に、
HIGHLAND PARK15年を注ぎ込み、
古式ゆかしく、盃の両耳をつかんで、
一気に「スランジバー」。
――ああ、美味しかった。
2008年03月01日
■「ジャパニーズオーク」のカウンター

ミズナラ(水楢)=Quercus crispula=ブナ科コナラ属の広葉樹。
着色性に優れ、重厚感がある。特に北海道産のものが良質とされ、
「道産の楢」はジャパニーズオークと呼ばれている。
■――10周年を機会に、CULBに相応しいカウンターを設置しようという理事長の思いは、
二年越しでやっと、「ジャパニーズオーク」のカウンターとなって実を結んだ。
桜材の一枚板を探していたが、Rのカウンターでは、中々見合う素材が見つからなかった。
そんな折、ちょうど北海道らしい、「ミズナラ」の素材が見つかったのだ。
そして、ドーンと重厚感あるカウンターが設置された。
一方で、深い黒塗りの表面は、ライトで「キズ」も浮き立つ。
「・・・キズをつけないように、コースターを使おうよ。」
理事長の思いも、解らないでもない。
しかし、「木」は生き物であるから、どうしても「キズ」もつき、乾燥で収縮もする。
まあ、その辺は鷹揚に構えましょう。
■ところで、この「道産の楢」で、「ミズナラ樽」開発の話が、
サントリーの「山崎蒸溜所ブログ」
=日本のウイスキーのふるさとを訪ねて=に掲載されている。
以下一部引用します。
―――輿水チーフブレンダーが北海道の富良野にある
ミズナラの森にでかけたということで、早速話を聞いてきました。
【水野】・・・樽にふさわしい木を見極めるポイントは何ですか?
【輿水氏】とにかく真っ直ぐであること。
できるだけ低い位置で枝が張っていないものが良いですね。
そうでないと漏れやすく折れやすい樽になってしまいます。
樹齢は最低でも150年は必要で、
直径が50~60センチ位ないと綺麗な柾目(まさめ)の材が取れないんですよ。
この条件に合う木なんてそうありません。
【水野】なるほど。その貴重なミズナラ樽の原酒を使ったウイスキーとは?
【輿水氏】代表的なのは「響」。
ミズナラ樽から生まれるモルトこそが、「響」の味わいと香りの決め手!
ミズナラ樽の原酒は、
日本の伽羅や香木を想わせる複雑でオリエンタルな香りが特徴で、
このミズナラをキーモルトとする「響」は日本独特の上品さを感じることができます。・・・
【水野】日本だけの樽であれば、世界からの注目も高いのではないですか?
【輿水氏】そうですね。
ミズナラ樽原酒は日本オリジナルのキャラクターですから、
世界のウイスキー通からも注目が集まっています。
すでに完売した「山崎50年」や「山崎35年」もミズナラ樽のモルトが主体でした。
酒齢35年を超えてなお輝き続ける原酒って数少ないですからね。・・・(略)
■この貴重な「ジャパニーズオーク」のカウンターでモルトを楽しむ・・・。
なんと贅沢なことでしょう。そして改めて、「森の恵み」に感謝しようという気持ちです。
ついでに言えば、「ミズナラ」については、道東「津別の森」の
推定樹齢1200年の「双葉のミズナラ」「最上のミズナラ」が有名です。
北海道の森を歩けば、樹齢数百年の樹木を、あちらこちらで見かけます。
・・・4月も終わりの頃、チミケップ湖の森にも、ようやく遅い春がやってきます。
あふれる光と、雪解けのセセラギ。
そして小鳥たちの囀りの中で、「ミズナラ」も、ひとつ年輪をくわえます。





